「あの会社はずさんな悪徳業者だ」…。隣町の《山源工務店》の社長は、身に覚えのないウワサをたてられ困り果てていた。原因を調べてみると、それは工務店側の責任だけではなく、「施主の仕事」を果たさない困った顧客が少なくないためだった。そんな状況を打開しようと、一平太たちは、施主に「一日現場監督」をさせて成功している《シロクマ・ハウス》の現場を見学した。なぜ、わざわざ手間ヒマかけて施主さんを「現場監督」に……?そう聞かれたシロクマ・ハウスの社長はみずから10年前の体験談を語り始めた――。

この作品は取材と調査にもとづくフィクションです(初出:日経ホームビルダー 2001年1月号)